不眠症の定義って?

多くの看護師が悩んでいる不眠症について、まずは定義を確認してみましょう。
日本人の多くが悩んでいる
日本人を対象にした睡眠に関する調査によると、5人に1人が睡眠に何らかの問題を抱えていることが判明しています。加えて、10人に1人は長期間にわたって不眠症に悩まされているという調査結果が出ています。年齢を重ねるごとにその割合は増えていき、60歳以上になると3人に1人が睡眠に関する悩みを抱えています。特に看護師は不眠症に悩む人が多く、それが原因で仕事やプライベートに支障をきたすことも少なくありません。そんな不眠症の定義について、詳しく紹介しますね。
いわゆる不眠症とは?
「寝つきが悪い」「眠りが浅い」「何度も目覚める」「予定より早く目覚める」といった睡眠に関する問題を抱え、日中の活動にも悪影響を及ぼすのが不眠症です。翌日に大事な用事を控えている時の緊張や、出張先での環境の変化、何らかのストレスや不安など、一過性の不眠については誰もが経験したことがあるでしょう。この場合の不眠は、数日程度で収まることが多いです。しかし、夜間の不眠が続いて日中に不調に陥り、日常生活に支障をきたしている状態が続く場合は、不眠症かもしれませんよ。週に3日以上の不眠による不調が3ヶ月以上続く場合は、慢性不眠症である可能性が高いですね。
ただし、普段から睡眠時間が短い、あるいは睡眠が浅い人でも、日中の生活に支障がなければ不眠症とはいえません。例えば、1日の睡眠時間が3~4時間であっても、何ら不調がないのであれば不眠症とは診断されないでしょう。つまり、不眠症は睡眠時間によって定義されるわけではありません。継続的な不眠によって不調に陥り、生活の質が低下することで初めて不眠症であると診断されるわけですね。
米国精神医学会による定義
米国精神医学会が発行しているDSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル第5版)によると、不眠症(不眠障害)の診断基準は以下のように定義されています。
「睡眠の量または質の不満に関する顕著な訴えが、<入眠困難><頻回の覚醒、または覚醒後に再入眠できないことによる睡眠維持困難><早朝覚醒>の症状のうち1つ(またはそれ以上)を伴っている」「睡眠の問題によって臨床的に意味のある苦痛や社会活動における障害、または他の重要な領域における障害を引き起こしている」「睡眠の問題が少なくとも1週間に3度、3ヶ月のペースで持続する」「睡眠の適切な機会があるにもかかわらず発生する」「他の睡眠・覚醒障害では十分に説明されない」「薬物などの物質による生理学的作用によるものではない」「精神疾患および医学的疾患では顕著な不眠の訴えを十分に説明できない」
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